初めて推しに会ったとき。
推しの顔が苦手だった。
これはいつか本人に言いたいことのトップ3に入ってる。
わたしは推しに出会ったとき「顔が苦手だな」という第一印象を受けた。すこし女性らしいところがあったんだと思う。オカマバーにいそうだなという印象。すみませんでした。
だから写真を見るのがあまり得意ではなかった。
が、まあ、人はよくわからないものなので、本人に会いたくなってしまい、会った。
推しとファンの泊まりがけのイベントだった。
そのころには、顔がかっこいいと思うようになっていた。
人は勝手なもんだな。
ついでに言うと今でもかっこいいと思ってる。病。
そう、最初は、芸能人に会えてキャッキャする感覚だった?
初めて会ったときなんかとても顕著で、ただ推しを目で追ってたし、きらきらとした存在に見えた。
少しでも距離が近い場所に移動してきたらわっ!わっ!となる感じ。今は皆無です。すみません。
だから少し目が合った、話をした、そんなことがしあわせだった。
別になんでもないファンのひとりだった。
特別になにかをされたわけでもなかった。
とても優しくて誰にでも平等な推しだった。
それなのにわたしは、
わたしにだけ笑ってくれればいいのにと思っしまった。
たった1日。
たったの24時間、それ以下の時間を過ごしただけで、なぜかわたしは推しを好きになってしまいました。恋愛感情で好きになってしまいました。今考えても全くわかりません。理由がわかりません。だけどはっきりと明確に好きだと思いました。
会って数時間はしあわせだった、楽しかった、ファンのみんなとわいわいしてた。
その日の終わりには、泣きながら寝ようとしてた。
気持ちが悪い話だけどほんとうにこれだけははっきり、気持ち悪いほど覚えてる…気持ち悪すぎて……やばいやつ……………
嫉妬で泣けた。
絶対に叶うことがないのにまたこういう人を好きになってしまった、
優しくされてるのはわたしだけじゃないのに、
無理すぎる話なのになんでこうなるんだろう、
なんかいろいろ泣けた。
次の日の朝、すっぴんでいたところをたまたま通りかかった推しと出くわしたのも今思うとあほかっていう話。
当時のわたしは喜んでた。
会えただけでしあわせだったあのころ。
次の日はもうだめだった。
嫉妬しかないんだ。
隣にいることも話すこともなかなかできない、こんな機会もうないかもしれないのに、いけよ、いやできない、という小心者のわたしはひとりで自分に憤怒してた。
そんな中で1回、隣を歩きながら話をした。
今でも覚えてる。他愛もない会話だった。会話といっても三往復ぐらいの、でも、優しく話をしてくれた推しの顔を今もそのまま思い出せる。
まあ、それだけで、他にはなにもなく、終わった。
また帰りの電車の中で泣いた。
なにもできなかった自分とか、もう二度と会えないかもしれないという不安とか、好きになってしまってどうしようもない寂しさとか、恋しいとか、いろいろ。はやくまた会いたかった。
なんかつらかったな。
今もつらいけど、あのときはこの先が長すぎて不明確すぎて、どうしたら振り向いてもらえるのか、どうしたら好きって伝わるのか、どうしたらどうしたらっていう不安しかなかった。
今もほぼ変わってないし振り向いてもらいたいって気持ちだけは年々倍増していったけど好きって伝えようとする行いは年々0になって言ってる気もしてる。それはなんか私だけのせいではない気もする。不安もあるままだし。まあただひとつの答えを突きつけられて一瞬だけ気持ちが楽になった。叶わないということが絶対だとわかっているのとただの不安とでは全然違う。ただ今はまた絶不調鬱。
毎度毎度何言ってるかわからないけど、あのころ、純粋だったなと思う。
でも勘違いされてないといいなと思うのは、そりや当時よりいろんなことに慣れたし、関係性も違うし、ってのはあるから、なにに対してもキャー!とかなるわけないけど、でも今言わないからって、嬉しくないとか驚いてないとかってわけじゃないんだよ。
むしろ、前より、嬉しいし、しあわせだし、ありがとうって噛み締めてる。見続けてくれてありがとう。しあわせです。
しあわせです。
だからこれ以上なんて望んじゃいけなかった
おとなしくしていよう
しあわせをしあわせのまま想い出にするんだ
そうしないと生きていけない
本当に推しがいなくなってしまった世界になったとしたら わたしは 生きていく自信が無い
ないよ
今でもなんにもかわらず好きなんだ